それを聞かされて、みんな腹が立ってやけくそになって言い合ったんだ。「金日成首領様が生きているときに、このようにしていれば、とっくに統一できていただろうに」ってな。
シン:むちゃくちゃだな。南朝鮮を統一するために核を撃つというのか? それに、それでは首領様の指導が間違っていたということじゃないか? もう、本当にどうしようもないな。
(整理 チェ・ジニ)
注1 「共産軍」とは、北朝鮮内部の階級教化、革命教化資料によると、米国や南朝鮮のような「敵側」が、朝鮮人民軍を指す時に使う恐怖の代名詞だった。
八〇年代頃まで、北朝鮮内では朝鮮人民軍と一般の人民の関係は良好で、「軍民一致」が維持された「人民の軍隊」だったといってよい。

ところが、八〇年代後半から、深刻な物資及び食糧補給不足に見舞われた軍隊は、恐ろしい強盗に変身した。
さらに昨今の「先軍政治」で勢いを増してしまったこの恐ろしい存在は、いつのまにか人民の敵と化してしまった。

一般の人民はこんな軍隊を、南側で呼んでいたように恐怖の対象として「共産軍」と呼び始め、今や、それは自他共に認める人民軍の蔑称になりつつある。
注2 以前は三八度線が最前線だったが、有事の際には、人民が逃亡し、敵どもが入ってくる中国との国境が、最も警戒すべき場所になったという意味。

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