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【首都圏にある企業のビル】
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第5章
「人的資源」活用論と雇用の流動化と労務統制

非正規雇用の激増
厚生労働省によると、2007年度の派遣労働者数は約380万人で、過去最多となった。そのうち仕事がある時にだけ派遣される登録型派遣の労働者が大半を占めている。

また、派遣、請負、契約社員、パート、アルバイトなど非正規雇用の労働者数は2007年6月の時点で、約1731万人に達し、2008年には1750万人を超えている。その割合は、日本の全労働者数の約35パーセントにも上っている。
いまや労働者の3人に1人は非正規雇用である。

労働者派遣法が施行された1986年の非正規雇用労働者数が、約673万人で、全労働者数の約17パーセントだったことから見ると、ここ20年あまりの間に非正規雇用がいかに増加したかがわかる。
非正規雇用の労働者は雇用の不安定さと低賃金と職場における弱い立場に悩まされている。正社員の人員不足のしわ寄せを受けて、長時間労働や危険な仕事を強いられることもある。

派遣労働者や請負労働者の場合、雇用契約は人材派遣会社や業務請負会社と結んでおり、実際に働く職場のある会社とは雇用関係がない。
そのため、労働基準法や労働安全衛生法に基づく雇用者側の安全配慮義務の責任があいまいになりがちだ。労働時間の管理や安全対策がおろそかにされたり、事故など労災にもつながりやすい。

非正規雇用の激増は、日本企業の雇用に関する経営方針の変化によって引き起こされた。1990年のバブル経済崩壊後、大企業を中心とする財界に、長びく不況から抜け出すためには国際競争力の強化が必要だ、という考え方が広まった。
そのためには人件費を削減し、コストダウンを図らなければならないとして、リストラによる人員削減などが進められた。それは、正規雇用を減らして非正規雇用に置き換える雇用構造の改変につながってゆく。
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