記者からの続けざまの質問に、一〇〇歳のおばあさんの息が続かないと心配したのか、嫁が代わって答えた。
「だって、今の時代に生きててもしょうがないじゃないか。子供たちに迷惑かけるだけで」
「それでもおばあさん、いつまでも長生きしてくださいよ。今年は豊作ですよ」
嫁の愚痴には知らん顔しながら、記者が言った言葉には反応して、一〇〇歳のおばあさんは、閉じていた口をパッと開いた。

「豊作って言ったって、それが庶民にまで回ってくるんかい......。昔は誰も米を盗んだりしなかったのにな......。食糧がないからそうするんやろ。
今ではやたらめったら盗んでいくやないか。それも軍隊の人間が、稲束を盗んで行くやないか。まあそれも仕方ないね。兵隊もジャガイモ何個かしかもらえなくて腹を空かせてるっていうんやから。そりゃ、軍隊も自分たちの食う分の心配はするだろうよ。昔は稲を踏んづけることはあっても、誰も持って行ったりはせんかったのに......。

まったく、長生きなんかしてどうするんや? さっさと死なんとなあ。一年、一年酷くなる一方やから。
やっぱり、わしが長生きしてるんは、『パルチャ』が悪いからやな」
資料提供 シム・ウィチョン
二〇〇八年一〇月
(整理 チェ・ジニ)
注1 パルチャ 「運」のこと。