【キルス一家の写真。2001年6月、北京の国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に駆け込み・籠城の末、韓国に亡命を果たした】撮影:石丸次郎

【キルス一家の写真。2001年6月、北京の国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に駆け込み・籠城の末、韓国に亡命を果たした】撮影:石丸次郎

北朝鮮内部の状況が、これまで写真や映像でほとんど伝えられることがなかった事情を考えると、キルスたちの描いた絵と文章は、拙いものですが資料的な価値があります。

本文中の絵は、キルス一家が直接体験したり目撃したことと、目撃はしていなくても、住んでいた地域で常識と考えられていることや事件を想像して描いたものがあります。

一枚一枚の絵をじっくり見て、北朝鮮の子供たちがどのような生活を強いられているかに思いを馳せて欲しいと思います。ひもじさを凌ぐために北朝鮮の人々が言葉を絶する苦労をしていること、そして、そのために人々の心がどれだけ荒んでしまっているかが垣間見えることと思います。

日本語版への下訳は、北朝鮮難民問題に思いを寄せる在日朝鮮人青年崔栄哲氏が、多忙の中を引き受けてくれました。原文には北朝鮮だけで通用する難解な政治用語や隠語、略語が多く、日本語訳に当たって何人かの北朝鮮脱出者の助けを借りました。日本語訳文における一切の責任は監訳者である石丸次郎にあります。 (つづく)

列車のイスを壊して暖を取る 【北朝鮮の列車は、窓もなく暖房などありません。寒さをしのぐために木製の座席を壊して燃やしてしまう人もいました。 ―ハンギル(キルスの兄)】

列車のイスを壊して暖を取る
【北朝鮮の列車は、窓もなく暖房などありません。寒さをしのぐために木製の座席を壊して燃やしてしまう人もいました。 ―ハンギル(キルスの兄)】

無秩序状態 【北朝鮮の冬はマイナス20度にもなります。駅を警備する軍人達が寒さに耐えられず、郵便物を勝手に取り出して燃やしています。軍隊の規律は乱れに乱れています。 ―ハンギル(キルスの兄)】

無秩序状態
【北朝鮮の冬はマイナス20度にもなります。駅を警備する軍人達が寒さに耐えられず、郵便物を勝手に取り出して燃やしています。軍隊の規律は乱れに乱れています。 ―ハンギル(キルスの兄)】

 

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