◆「後方支援」も戦争の一環

安倍政権は、輸送や補給などは「後方支援」だから危険性は低いと主張しています。

しかし、兵員や武器などの輸送、弾薬の提供、燃料などの補給、装備の修理・整備など、輸送も補給も戦闘には必要不可欠なものです。

それらは軍事用語で「兵站」と呼ばれ、武力行使と一体なのは軍事的にも、国際法上でも常識です。

敵側からの攻撃対象になることは言うまでもありません。それは、米軍も各種の文書で認めていることです。

実戦では、「兵站線」と呼ばれる輸送・補給ラインすなわち輸送・補給部隊を狙うのは定石です。

国会答弁で安倍首相は、仮に自衛隊が「後方支援」中に攻撃されれば、活動を中止して撤収するので問題はないかのような説明をしています。

しかし攻撃を受ければ、当然、自衛隊は武器を使用して応戦せざるをえません。

活動を中止して撤収すると言っても、撤収するには応戦しながら撤収ルートを確保するしかないのです。

結果的に戦闘状態となります。それは、安倍首相も国会答弁で認めざるをえませんでした。

まして集団的自衛権を行使する場合には、文字通り参戦することになります。流血の戦場に踏みとどまって戦闘をすることになるわけです。  続きを読む>>

「戦争の足音」一覧

書籍 『検証・法治国家崩壊 ~砂川裁判と日米密約交渉』 (吉田敏浩)

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