◆「維新市政・府政」の継続か、それとも決別か

11月22日に投開票される大阪市長選、府知事選のダブル選挙まで10日を切った。いわゆる「大阪都構想」をめぐる住民投票で敗北を喫した大阪維新 の会代表の橋下徹・大阪市長は「都構想」のリベンジを宣言、維新対「反維新」勢力が激突する住民投票の構図が、ダブル選でも展開される見込みだ。争点は一 つ。橋下市長、松井一郎知事による「維新市政・府政」の継続か、それとも決別か。(栗原佳子/新聞うずみ火)

今年5月に行われた「大阪都構想」=大阪市解体の賛否を問う住民投票で配られたのチラシ。橋下市長は「住民投票は一度だけ」と断言したのだが。(撮影・栗原佳子)

今年5月に行われた「大阪都構想」=大阪市解体の賛否を問う住民投票で配られたのチラシ。橋下市長は「住民投票は一度だけ」と断言したのだが。(撮影・栗原佳子)

 

維新といえば、国政政党「維新の党」の分裂騒動が泥沼化しているが、〝発祥地〟大阪でも、ダブル選に向けて前哨戦が熱を帯びている。

10月半ば、大阪市南部の長居公園。「大阪維新の会」の宣伝カーの上で、橋下氏が声を張り上げた。雨がぱらつくあいにくの空模様だが、200人近い聴衆はじっと「橋下節」に耳を傾ける。

「そりゃ僕にはまずいところも、問題点もあるかもしれません。でも、僕が知事になる前の大阪に戻していいのか。彼らがやろうとしているのは、僕らが 100歩、200歩と進めてきたのを1万歩くらい後ろに戻すやり方なんです。どうか、次は松井さんと吉村さんの新しい体制で、僕のやり方をちょっと修正し ながら、前に前に。進んで行きましょうよ」

橋下氏の左隣は知事再選を目指す松井一郎氏(大阪維新の会幹事長)、右隣は吉村洋文氏。今期で市長を辞す橋下氏の後任として白羽の矢が立った40歳の前衆院議員(比例近畿)だ。

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