R:その公約は守れていないのではないですか。

小出:これまで取り出したプルトニウムは、高速増殖炉もんじゅで燃料として燃やすと言ってきたわけですけれど も、そのもんじゅも動かないわけで、他の国々から大変疑惑の目で見られています。もう仕方がないから普通の原子力発電所の燃料にしてしまおうという、プル サーマルと私たちが呼んでいる愚かな計画に追い込まれてしまっているという状況になっています。

R:日本の核燃料サイクルは破綻しているということですね。にもかかわらず、これからどんどん原発を再稼働していけば、またプルトニウムを含んだ使用済み核燃料棒が出ますよね。

小出:そうです。

R:核燃料サイクルに今後12兆円もいるというふうに試算されているのですが、再稼働する原発が増えれば、ますますその費用が膨らんでいくということですよね。

小出:もちろんそうです。青森県の六ヶ所村の再処理工場、それを動かすだけで12兆円いるというようなことになっていますが、稼働させた後の核のゴミの始末も含めて、私はそんな額では到底きかないと思っています。

R:結局、どのくらいまで膨らみますかね。

小出:現時点で、いくらになるのかは予測できません。核のごみの始末を考えれば、数十万年あるいは100万年と いう仕事になるのです。今言われている費用とはまさに桁違いの費用が必要になるでしょう。一刻も早く、原子力から決別するということが、経済的にも国際政 治的にもいいのだと私は確信しています。

※小出さんの音声をラジオフォーラムでお聞きになれます。

「小出裕章さんに聞く 原発問題」まとめ