R:国や東電は、デブリの取り出し工法を3つ考えているということです。この3つの工法の内容について、またそれらの可能性について教えてください。

小出:はい。もともと国と東京電力は、熔け落ちた炉心を上の方から取り出すという工程表を書いていたのです。そ のためには、格納容器という放射能を閉じ込めるために設計された容器全体を水浸しにしなければいけないのです。しかし、格納容器そのものに穴が開いてし まっていて、どこに穴が空いているか未だにわからないわけです。

R:それを探すだけでも大変ですね。

小出:そうです。そして、何とかそれを突き止めたとしても、今度はそれを修理しなければいけないのです。1ヶ所 修理したと思っても、また他の所が破れていたとすれば、やはり水を貯めることはできませんので、またどこが破れているかを探さなければいけない。そして、 修理をしなければいけない。こういうことを恐らく延々とやることになると思います。

ようやく修理したとしても、もともと格納容器というのは、水を満たんにするなんていう設計になっていませんので、むしろそんなことをやれば、危険がまた生じてしまうだろうと思います。

その上で、やっとそれができたとしても、上の方から覗いて、熔け落ちた炉心がある格納容器の床というのは35メートルも40メートルも深い所で、そ んな所から本当に物を取り出すことができるかとも思います。それに、私は実はもうそんな所にはないと考えています。格納容器の広範な部分にバラまかれてし まっていますし、場合によっては格納容器の床、あるいは隔壁を突き破って外に出ているかもしれないと私は発言しているわけで、上の方から覗いて取り出すな んていうことは到底できないのです。

だから、彼らも様々な別の案を考えているというようなことを今、言い出していて、「横の方向から穴を開けて取り出す。あるいは、下の方向から穴を開 けて取り出すというような方法も考えている」ということを言っているわけです。けれども、ああだこうだ言いながら時間稼ぎをしていると私には見えます。

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