◆「北の政府はヤクザ」と中国当局者

北朝鮮内に密かに搬入された中国キャリアの携帯電話は、北朝鮮の住民が外国と通信する重要な手段になっている。金正恩政権は、情報の流出入を統制できないことに危機感を持ち、遮二無二取締りと遮断に乗り出しているわけだ。

長白県の対岸、北朝鮮両江道の恵山(ヘサン)市に住む取材協力者は、電話の繋がる場所を探して一日中歩き回り、14日にようやく繋がった電話で次のように述べた。

「電話一本に大変な苦労だ。金正恩の指示で、ドイツ製の強力な妨害電波発信機の台数を増やしたと言われている。『両江道全体を電子障壁で覆ってしまえ』と(金正恩氏は)命令したそうだ」

前出の中国人協力者が長白県政府当局者に訊いたところ、政府も対策に乗り出し電波を増幅させる通信塔を設置する予定だという。

北朝鮮に抗議しているのかと協力者が問うと
「ずっと抗議しているが、まったく聞く耳を持たいない。向こうの政府はヤクザのようなものだ」と答えたという。(カン・チウォン)

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