走行中に止まってしまった列車。窓ガラスがほとんどない。2002年8月両江道恵山(ヘサン)市郊外を中国側より石丸次郎撮影(アジアプレス)

走行中に止まってしまった列車。窓ガラスがほとんどない。2002年8月両江道恵山(ヘサン)市郊外を中国側より石丸次郎撮影(アジアプレス)

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◆運輸・交通は市場化で目覚ましい発展 

3-1 国営交通手段の麻痺
北朝鮮の運送と移動の手段といえば、長く鉄道が中心であった。これと市内を走るバス、トローリーバス、平壌の地下鉄、近距離のローカルバスが、国営交通手段として一般国民の移動を担ってきた。ところが現在では、都市間を長距離バスが毎日運行し、荷台に人を満載したトラックが国中を縦横無尽に走るようになった。

商行為が活性化するに従い、人々は遠くに出掛け、多くの物を運ぼうとした。移動と運輸の需要が急膨張したのだが、立ち遅れた既存の国営交通網は、そうした需要にまったく応えられず、替わりに商業的交通手段が急速に発達することになったのである。今や商業的交通手段が北朝鮮の交通において主役の座を占めつつある。

大荷物の商売人でごった返す咸鏡南道の咸興(ハムン)駅。2005年6月撮影リ・ジュン(アジアプレス)

 

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