森友学園が運営する塚本幼稚園。特異な体質は神道教育だけではなかった

国有地「格安」売却問題と安倍首相夫妻との関係が連日国会で取り上げられている大阪府豊中市の学校法人「森友学園」。この法人が運営する私立幼稚園「塚本幼稚園」(大阪市淀川区)の風変わりな体質も注目を集めている。幼稚園の園長は同法人の籠池泰典理事長。「教育勅語」や「五箇条の御誓文」を園児に暗唱させたり、伊勢神宮に遠足に行ったりする「愛国教育」で知られていたが、幼稚園側が、「邪(よこしま)な考えをもった在日韓国人・支那人」などと書いた文書を保護者に配布したことが報じられると、そこでの特異な「教育」の実態が明らかになった。(矢野宏、栗原佳子/新聞うずみ火)

◆「韓国人と中国人は嫌いです」

保護者に配布され、問題となった文書は、園長の妻である副園長が書いたもの。「邪な考えをもった在日韓国人・支那人」という差別的な言い回しで退園した元保護者らを非難し、「不良元保護者」と接触しないようけん制する内容だ。

こうした配布物とは別に、副園長から個々に直筆の手紙を受け取った保護者も少なくない。その極端な内容がひきがねになり、退園に到った元保護者もいる。

副園長からAさんに送られた手紙。韓国系のAさんに対し、韓国人を揶揄する内容が綴られている

Aさんは、ある朝、職員を介して副園長の手紙を受け取った。
次のページ: 「それでも親ですか!」といきなり詰問調ではじまり...

★新着記事