◆6月の対中輸出は前年比92%減

7月23日、中国税関当局が北朝鮮との上半期の貿易統計を発表した。それによると、6月の北朝鮮の対中国輸出は1296万5000ドル(約14億円)にとどまり、前年同月比92%減を記録。外貨収入への打撃が続いている。

6月頃から中国当局が国境での密貿易を黙認しており、密輸が活発になっているが、貿易全体として見ると影響は微々たるものだろう。石炭、繊維製品、鉄鉱石などの主な輸出産品の生産はほぼ止まったままで、数百万人が現金収入を大きく減らしていると見られる。貿易収入を分配してきた平壌の富裕層も痛打を受けている。

◆やっぱり変わらない

失望が広がっているのは地方都市も同様だ。両江道(リャンガンド)住む取材協力者は次のように述べた。

「板門店で文在寅大統領と会談した時は、これで統一も近い、韓国が支援してくれて暮らし
がよくなると思ったが、商売あがったりで、暮しは日に日に悪化している。密輸で一息ついた貿易会社もあるが、自分は中国か韓国に逃げたしたいくらいだ」

また咸鏡北道(ハムギョンプクド)の都市部に住む協力者も落胆が大きいと言う。

「やっぱり何も変わらない。皆、がっかりという雰囲気。妻が市場に出ても客がゼロの日もある。物が売れないので、市場税を払うと損するため商売を放棄する人も多く、生活苦で恨み事という人が増えた。 (首脳会談が続いた時は)これですぐにでも暮らしが良くなると思ったけれど、結局、我々庶民に与えられるのは貧困だけなのだ」