現場内で見つかった吹き付けアスベストの破片

◆長野県「判断する立場にない」

ところが、県も市も「民民の問題」として他人事のような回答ばかり。2012~2013年の工事は国や県の補助金も投入されており、両者も無関係ではないはずだが……。

あげくに保護者らの再要望に対し、県は「専門家による検証を行うことは考えておりません」「(事故検証の)第三者委員会につきましては、県は設置の必要性の判断および決定をする立場にない」と切り捨てた。

保育行政を所管する厚生労働省の大口善徳副大臣(当時)は前出・国会質疑で第三者による検証委員会の設置について「県において必要に応じて設置される」との見解だ。

県は国の答弁が間違っているとでもいうのだろうか。

前出の保護者が県を訪れた際、筆者も同行し、第三者による検証委員会の設置について、県の権限的にできないことはあるかと県子ども・家庭課の米久保篤課長に尋ねたところ、「できないということはない」と回答している。

当時は設置可能と回答していながら、その後はできないとの判断に何らかの理由によって転じたのか。あるいは設置は可能だがするつもりはないということだろうか。

保護者の1人はこう嘆く。

「このままだと(アスベストに曝露した)事実が闇に葬られかねません。将来子どもが中皮腫などにかかったときに、被害がなかったことにされかねません。県は子どもたちのことなんてどうでもいいんですかね」