◆3分の2以上補助でも説明会なし?

このことについて、金崎区議は「ずさんな調査だったり、いい加減な説明だったことが明らかになりました。改めて区の指針に基づき、厳しく指導が行われるべきと考えますが、区は住民の事業だから説明会の実施までは工事中止をという要望に対して、『お伝えいたします』を繰り返すばかりです」と指摘した(再開発組合と解体を請け負ったアサノ大成基礎エンジニアリングは調査などは適正と主張)。

「環境省は違法な工事が相次ぐのは事前調査が不十分で見落としがあるからとしていますが、調査は誰がやっても良いことになっているため、請負業者やその仲間内の調査で石綿がないこととしてきたことによるといわれています」(金崎区議)とも言及。続けて、「こうした違法工事を防ぐためには専門的な知識を有するとともに、請負業者や発注者と利害関係のない第三者による調査を行うべきと思います」(同)と指摘した。

この再開発は解体や地権者への補償費などの事業費の3分の2が板橋区の補助(区と国で2分の1ずつ)。さらに補助第26号線建設予定地については都の事業となり100%補助(都と国で2分の1ずつ)である。つまり、解体費用のうち3分の2超が公費によってまかなわれる。そのため、「いわば公共事業に類する事業」(同)だとして、単純な民間事業ではないことを強調する。

金崎区議は改めて説明会を実施させるよう求めており、「なぜ区の指針に反していることにきちんと指導できないのか」と区に質した。

区指針の第4条に「区長の責務」として、解体などの工事が「適正に行われるようにするため、発注者等に対し必要な措置を講ずるよう指導する」との規定がある。坂本健区長はこれを認めたが、「指針が規定する内容について実施されていないと区が判断する場合においては、関係法令等に照らし、適切に指導を行っていきたい」と現在の履行状況や今後の対応方針を明らかにしないあいまいな答弁だった。

担当部局の作成した答弁案を読み上げただけなのだろうが、誠実な答弁とはいい難く、自治体の首長としてはかなり情けないといわざるを得ない。