◆日韓中の家族から多額の仕送り

北朝鮮当局は韓国や日本、中国にいる脱北者が、北朝鮮に残る家族に闇送金する現象の一掃を目論み、送金ブローカーの徹底した摘発に乗り出したことが分かった。金正恩氏が直々に指示・命令して、6月に入って平壌から中国との国境都市に特別取り締まりチームが送られ、多くの住民が取り調べを受けている。北部の両江道(リャンガンド)の恵山(ヘサン)市に住む取材協力者が10日に伝えてきた。(カン・ジウォン

韓国からの仕送り掃討を命じた金正恩氏。2020年4月の労働新聞より引用。

韓国に入国した脱北者は累計3万3000人超。北朝鮮に残る家族や知人にブローカーを通じて送金している人が少なくない。生活費や韓国に呼び寄せるための脱北費用などを地下ルートで送る。

不法送金を担うブローカーは、中国と北朝鮮国内でチームを作り、密輸代金などに含ませたり、朝中間を往来する華僑や貿易会社員が請け負って中国元を北朝鮮に持ち込む。中国に近い地域ならば、電話で注文して数日内に配達してくれる。少なく見積もって、日韓中から一年に5000人が10万円を送金しているとすると5億円だ。決して少ない額ではない。

北朝鮮当局は、20年程前から定着した韓国との人と金のルートを潰すのに躍起になっていたが、根絶できずにいた。昨年、新型コロナウイルス対策で中国国境が封鎖されて以降、ブローカーの活動は低調になっていた。送金手数料は30~40%だったが、最近は50~60%が相場になっている。

◆「韓国が外貨にコロナ塗って送りつけている…」

協力者によれば、最近開かれた住民対象の会議で、不法送金を根絶やしせよという金正恩氏の<方針>が示され、取り締まりチームの派遣について次のような説明があったという。