◆ドニプロ市長「支援が心を支えてくれた」

ドニプロのボリス・フィラトフ市長は、侵攻前からウクライナと日本の友好に尽力してきた。これまでに日本各地を訪れ、着物の留め具「根付」の収集では、ヨーロッパのコレクターのなかでも随一のコレクションだ。

ドニプロ市のボリス・フィラトフ市長。「日本からの支援は、物的な面だけでなく、私たちの心も支えてくれている」と話す。8月には、代表団とともに来日した。(2025年4月・ドニプロ・撮影・玉本英子)

「ようこそ」と市長室で出迎えてくれたフィラトフ市長。支援への思いを語った。

「日本政府、JICA、そして日本国民に感謝します。震災被害から復興した日本には、高度な技術とノウハウ、そして何より素晴らしいスピリットがある。私たちのもとに届けられた重機、瓦礫再生システム、発電機は、戦火に暮らすドニプロ市民にとってかけがえのない支援です。物的な面だけでなく、私たちの心も支えてくれました」

ウクライナ東部・南部の前線地帯へとつながる要衝に位置するドニプロ。地図は2025年10月下旬時点の状況。(地図作成・アジアプレス)

ウクライナ東部・南部の前線地帯へとつながる要衝に位置するドニプロに、攻撃がやむことはない。市民は恐怖と不安のなかでの生活を強いられている。

ドニプロの桜並木に咲く桜を、人びとが安堵の気持ちで喜ぶことができる春の到来はいつになるのか。

ウクライナ第4の都市、ドニプロの人口は約96万人だったが、侵攻後に国内の西部地域や国外に逃れた人も多い。一方で、戦闘が続く東部の前線地帯から約19万人の避難民が流入した。(2025年4月・ドニプロ・撮影・玉本英子)
市民は、ミサイルや自爆ドローンによる攻撃のなか、恐怖と不安のうちに暮らしている。(2025年4月・ドニプロ・撮影・玉本英子)

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