講談社は書店などで販売してきた『浮世絵に大注目!! 砂絵で作ろう! 浮世絵アートクリエイティブセット』(ISBN:9784065374474)に付属するカラーサンド(色砂)から発がん性の高いアスベスト(石綿)が検出された問題で2月19日、希望者に対し返金・返品対応すると発表した。カラーサンドのアスベスト検出をめぐり、国内で初めての回収事例になる。(井部正之)

◆4社で定量検査し「基準内」石綿検出
カラーサンドは砂を着色し、焼成するなどしたもので、砂遊びやサンドアート(砂絵)などの用途で広く出回っている(カラー砂、アートサンド、デコレーションサンドなどの名称もあり、豪などでは総称としてクラフトサンドと呼ばれる)。
2025年11月にオーストラリアとニュージーランドで石綿含有が発覚し、大きな問題になった。
これを受け、筆者が購入して、協力を得た分析機関で石綿の有無を調べる「定性分析」してもらったところ、トレモライト石綿を「微量に検出」したため、1月22日に報じた(拙稿〈<アマゾンなどで販売>カラーサンドなど7製品からアスベスト検出 子どもが吸う危険 独自調査で判明〉参照)。
発表によれば、製造元が4社、講談社が3社にそれぞれ分析を依頼したところ、4社で石綿「検出」、3社で「不検出」。石綿の検出を報告した4社に対し、含有率を調べる「定量分析」をしてもらったところ、いずれも基準(重量の0.1%)以下だったという。
採用した分析方法や含有率の詳細は公表されていない。
同社は「法律上の基準値に適合した製品ではありますが、ご希望のお客様には返金対応を実施させていただきます」と希望者に対し、返金・返品対応を表明した。
手続きや問い合わせはフリーダイヤル(0120-552-578)の『浮世絵アートクリエイティブセット』返金相談窓口まで(午前9時30分から午後5時30分まで、土日・祝日・年末年始を除く)。
石綿の発がんリスクには、ここまでなら安全という「しきい値」が見つかっていない。つまり、基準内の含有なら安全というわけではない。まして砂に直接石綿繊維束が混ざった状態であり、飛散・ばく露リスクがあるのだ。
今回講談社があくまで希望者への対応にしぼったとの問題はあるものの、少なくとも回収対応に舵を切ったことは評価したい。
同様に子ども向け製品や学校教材として販売しているカラーサンドから石綿検出が認められた複数の事業者は、明らかに子ども向けの製品である以上、早急に自主回収に踏み切るべきだ。























