公共スペースでしばし憩う人々。6月7日 宮崎紀秀撮影。(写真はデジタル加工してあります)

 

マンハッタンの街中では、真昼間にもかかわらず、ぼーっと座っている人を見ることも多い。
なぜそんな人たちを見かけるかといえば、少なからぬ数の商業ビルが、敷地の一部などを一般の人に開放しているからである。そんな公共のスペースを見つけると、人は歩みを止め、ごく自然に腰を下ろす。電話をかけたり、読書を始めたり、イヤホーンから流れているであろう音楽に合わせて体を揺らしたりする人もいる。人や車が常に行き交う街中で、ここでは時間の流れが変わる。
アメリカの人に言わせれば、ニューヨークの人たちは早足で歩き、やたら忙しく動き回っているそうだ。そんなニューヨークの人たちだからこそ、ふと息を抜き、エネルギーを補充する場所も必要なのだろう。公共スペースは、毎日を一生懸命生きる人たちが、ほんの少しの間だけタイムアウトをもらえる場所でもある。
【ニューヨーク=宮崎紀秀】

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