「オール沖縄」とは、社民、共産、生活などの各党、県議会会派の県民ネット、保守系の那覇市議会会派、そして経済界有志らによる保革を超えた枠組みだ。知 事選では辺野古移設に反対する翁長雄志氏(64)の勝利を後押し、今衆院選でも全ての選挙区で追い風に乗る。全国的な自民優勢ムードに一石を投じる結果と なるのか、注目されている。(新聞うずみ火 栗原佳子)

知事退任を目前にして仲井真氏が追加の埋め立て承認をするという情報が流れ、市民が県庁前で抗議。その翌日、仲井真氏は承認(筆者撮影)

知事退任を目前にして仲井真氏が追加の埋め立て承認をするという情報が流れ、市民が県庁前で抗議。その翌日、仲井真氏は承認(筆者撮影)

 

◆自民党議員の「公約破り」に反発

一昨年12月の衆院選で、沖縄の自民党議員4人は「県外移設」を公約に当選した(1人は比例復活)。しかし西銘恒三郎氏(60)を皮切りに、昨年 11月には全員が「辺野古容認」に転向。昨年末には仲井真弘多知事(75)が「県外移設」の公約を翻して辺野古の埋め立て申請を承認した。さらに自民党県 連も「県外移設」から「辺野古容認」に転じた。

仲里利信氏(77)は、自民党県連の転向に抗議して顧問も辞任、離党する。年が明け今年1月の名護市長選では、「辺野古の海にも陸にも基地をつくらせない」と訴える稲嶺進氏を独自に応援、自家用車にスピーカーをつけ、一人毎日名護まで通い、辻立ちを重ねた。

保守の大物である仲里氏の「一人勝手連」に呼応するように、名護市長選で同じく、その行動が大きく注目された人物がいた。県内のホテル大手「かりゆしグ ループ」CEOの平良朝敬氏(60)。かつては「辺野古容認」で過去の知事選では仲井真氏を応援した。それが一転、稲嶺氏支持を表明、今回の知事選でも 「オール沖縄」の翁長氏擁立に尽力した。平良氏の考えを変えたのは1枚の写真。昨年11月、「辺野古容認」に転向した自民党議員が、石破幹事長(当時)の 横でうなだれる姿に「21世紀の琉球処分」を重ねたという。

宮古島での仲里氏の個人演説会には平良氏も合流した。「21世紀の琉球処分」の写真を手に、「ぶれる政治家はいらない。国政に県民に民意を伝える人 を選ぶことが重要です。誇りと尊厳を守る人、自己決定権を取り戻せる人、建白書を守れる人、翁長知事を国政から支えられる人、それはオール沖縄の流れをつ くった仲里さんです」と訴えた。