今年1月、名護市長選の告示日。辺野古集落で、稲嶺候補応援の「第一声」をあげる仲里さん(筆者撮影)

今年1月、名護市長選の告示日。辺野古集落で、稲嶺候補応援の「第一声」をあげる仲里さん(筆者撮影)

 

◆国への怒り

平良氏のいう「建白書」とは、オスプレイ配備撤回や普天間の即時撤去・県内移設断念を求めた"直訴状"のことだ。昨年1月、全41市町村長と議会議 長、県議会各会派代表が署名捺印し、安倍総理に直接手渡した。しかし、政府は一顧だにしない。それどころか、オスプレイを追加配備、今年8月には辺野古埋 め立ての事前ボーリング調査に強行着手した。知事選の期間中ストップしていた作業は、圧倒的な民意が示された3日後には強行的に再開された。衆院選中は選 挙への影響を考慮して再び作業を中断しているが、いつ緊迫した状況に戻るか、予断を許さない。

◆オール沖縄、接戦か優位な展開

各種世論調査によれば、中盤情勢は2区、3区いずれも「オール沖縄」の照屋氏、玉城氏が優勢、1区は「オール沖縄」の赤嶺氏と自民前職が競り合う展 開。そして4区は序盤戦で、知名度で勝る西銘氏のリードが伝えられたが、仲里氏が猛烈に追い上げ、中盤に入り接戦にもつれこんでいるという。仲里氏が逆転 リードしたという分析もある。ちなみに仲里氏は無所属のため比例復活はなく選挙区での一本勝負だ。

選挙戦は今月11日、最終盤の「3日攻防」に突入した。最終の3日が選挙の帰趨を決するという意味の沖縄独特の言い回しで、別名「3日戦争」。4議席の行方は、沖縄にとどまらず、日本全体の帰趨を握ることになるだろうか。(おわり)

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