沖縄県名護市辺野古の新基地建設計画をめぐり国と県が法廷で争う異例の事態を迎えている。翁長雄志知事が新基地建設ノーの民意を受けて当選して1年。現場を駆け足で取材した。(栗原佳子/新聞うずみ火)

住民と機動隊が対峙するゲート前のテントで。ヘリ基地反対協議会の安次富浩代表(右)と、市民たち。玉城デニー議員の姿もあった(沖縄県辺野古で11月7日撮影・栗原佳子)

住民と機動隊が対峙するゲート前のテントで。ヘリ基地反対協議会の安次富浩代表(右)と、市民たち。玉城デニー議員の姿もあった(沖縄県辺野古で11月7日撮影・栗原佳子)

 

◆白衣を着た、看護師らの姿も
「新基地建設絶対反対!」「機動隊暴力反対!」「警視庁は帰れ!」「税金返せ!」――。
名護市辺野古のキャンプシュワブ第1ゲート前。白衣姿の女性ら数十人が次々と抗議の声を上げた。

11月7日、午前9時過ぎ。ゲートを挟み基地内に並ぶ機動隊車両。数名が外に出て様子をうかがっているが、シュプレヒコールが止まないと見るや、威嚇するかのようにバラバラと集団で降りてきた。

抗議する側はひるむ様子もなく、さまざまな歌で対抗する。
「沖縄 今こそ立ち上がろう」という歌は、ゲート前のリーダーの山城博治さんが「美しき5月のパリ」の歌詞をアレンジした抵抗の歌だった。

白衣のグループは「いのちを守るナイチンゲールと医療者と卵の会」。従軍看護婦らが動員された沖縄戦を教訓に、戦争につながる新基地建設を止めようと、同業者に座り込みの参加を呼びかけている。

翁長知事は10月13日、前知事による辺野古沖の埋め立て承認を取り消した。しかし安倍政権は同月29日、工事再開を強行。資材などの搬入路となる 旧第1ゲート前に座り込む人たちを排除するため11月に入ると警視庁機動隊が投入された。県内有数の高級リゾートホテル「カヌチャリゾート」に滞在しなが ら、連日のように座り込みの市民を排除する。お年寄りであろうが容赦ない。機動隊員に殴られる人、きつく拘束され、意識を失い救急搬送される 人......。機動隊の挑発によって公務執行妨害で逮捕されるというケースも起きている。

陸だけではない。海では海上保安庁のゴムボートが走り回り、サングラス姿の海上保安官が、小船やカヌーで抗議・監視活動をする市民を手荒に拘束している。