どの地域でも見かける古い貨車。鉄を売るために、泥棒や近隣住民、駅員までもが、貨車の扉をはじめ、車体から外すことのできるあらゆるパーツを持ち去ってしまう。(2013年9月北部の某駅 リ・フン撮影)】

どの地域でも見かける古い貨車。鉄を売るために、泥棒や近隣住民、駅員までもが、貨車の扉をはじめ、車体から外すことのできるあらゆるパーツを持ち去ってしまう。(2013年9月北部の某駅 リ・フン撮影)】

<北朝鮮交通機関の革命的変化> 記事一覧

現在の北朝鮮には、大きく分けてふたつの系統の公共交通手段が存在する。ひとつは、旧来からある国営の交通手段で、長距離列車や市内のトロリーバスなどが代表格だ。そしてもうひとつは、2000年代の初頭に自然発生的に生まれた、国が直接運営しない商業的な系統の交通手段だ。近距離から遠距離まで網羅するバス網や、トラックや三輪オートバイを利用した乗り合いタクシーなどがある。

両者の置かれた現状は対照的だ。国営交通手段が、計画経済の混乱とともに無秩序の度を深めているのに対し、商業的交通手段は、市場経済の勃興と軌を一にして急速に発達している。北朝鮮の市場経済は、国家の介入を繰り返し受けながらも、絶え間なくその領域を広げており、それは交通部門にも及んでいる。

今や北朝鮮国民の経済活動は市場なしには成り立たなくなっており、同様のことが交通部門においても起きているのである。2012~13年にビデオカメラで撮影された映像をもとに、北朝鮮の交通機関の現在の姿を報告する。(取材 リ・フン/ペク・チャンリョン 訳・整理 リ・チェク)

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