草刈り作業をする協同農場の女性たち。2005年4月に中国側から石丸次郎撮影

◆過剰なノルマが農民を苦しめる

北朝鮮は今も集団農業を続けている。

協同農場では、耕作地ごとに国家や軍隊に納める「計画量」が課される。それを上回る生産分は、農民が自由に処分できるのだが、「計画量」の設定が高過ぎるため、毎年春になると、前年の収穫分を食べ尽くした「絶糧世帯」が出る。

にもかかわらず、農場の幹部たちは、上層部から強い「計画量」達成の圧力を受け、農民たちに無理なノルマを課し続ける。
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ロシア革命がなった後のソ連では、ウクライナなどの穀倉地帯で何百万もの餓死者が出た。生産した食糧を都市住民に振り向け、外貨を稼ぐために輸出したからだ。農民は奪われるために働いていた。同じ構造が、現在の北朝鮮で続いている。(石丸次郎)

牛を引く農村女性。2008年10月に平壌郊外の農村で撮影チャン・ジョンギル(アジアプレス)

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