日本は法治国家のはずだ。
各種辞典・事典をもとに要点をまとめると、法治国家とは、主権者である国民によって選ばれた代表者たる国会議員が審議する場である国会で制定された法律にもとづいて、国の政治、行政がおこなわれる国家、憲法を頂点とする法体系が統治する国家である。

だから、日本政府は横田空域と岩国空域での米軍による航空管制を認めている法的根拠を、当然公開しなければならない。
秘密にするなどありえないことだ。

文書そのものを秘密にした時点で、政府がいくら法的根拠が書かれていると主張しても、客観的に確認のしようがない。

だから、その主張自体、成り立ちようがない。

そこで私は、「日米双方の合意がない限り公表されない」と両政府間で合意したという、その合意文書の開示請求を国土交通省と外務省にしてみた。

すると、これもまた「日米双方の合意がない限り公表されないことが……」という、まったく同じ理由で不開示とされた。

これでは、本当に日米両政府間でそのような合意がされているのかどうか、やはり客観的に確認のしようがない。

日本政府には主権者である国民・市民に説明責任を果たそうとする姿勢が見られない。
そうまでして、政府はいったい何を隠したいのだろうか。 
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*関連図書
『「日米合同委員会」の研究』謎の権力構造の正体に迫る(創元社)吉田敏浩 2016年
『横田空域』日米合同委員会でつくられた空の壁(角川新書)吉田敏浩 2019年
『日米戦争同盟』従米構造の真実と日米合同委員会(河出書房新社)吉田敏浩 2019年