(2003年4月両江道恵山市 アン・チョル撮影)

 

「今日、もっとも強調すべき問題が、三放送(注4)の問題です。
三放送が、現在きちんと音が出くなっています。線自体は基本的に生きています。
では、どうして聞けないのか?
有線放送局からの出力が低くてまともに送信できないことも原因ですが、各世帯で三放送の線をちゃんと接続していないことに基本的な原因があります。
また、ある家ではひどいことに、いまだに三放送のスピーカーをつけていません。

大混乱の「苦難の行軍」「強行軍」時には、何もなくてやっとこさ食いつないでいた家もあったでしょう。今は、そんな家庭でも生きていけます。テレビのない家はそんなにありません。鏡台まで置いてる家もある。
家に入ってみると、そういった物はピカピカに磨くのに、ある家では白頭山三大将軍の肖像画(注5)の裏にはクモの巣、前には埃がたくさん積もっていて、三放送は物入れの中に詰められてる。

三放送を設置する重要性はよく分かっているはずですが、我が党唯一の領導体系をうち立てる事業のためです。
三放送を通して、我々は国内外の情勢、国内事前通報もすべて知るのでありませんか。それに、戦争準備を完成する事業でも、三放送が持つ目的と意義を知る必要があります。

これからは洞指導員同志が回って行って、すべての家に入ってチェックします。
最近は、扉を閉め切って中に入れないようにしている家が多いですが、私はその扉をこじ開けようとまではしません。
中に入れようとしない家は、(秘密裏に)無線を打ってるスパイか、そうでなければ、博打でもやっているのか、何か悪いことをしているんでしょう。だから無条件に入って行って、全部見て、有線を繋いでいなければ、次の週に思想闘争会議を開きます。

だから早く、2日以内に三放送を繋ぐようにしてください」
それからいくつかの事案について話した後、洞事務長はしばらく何も喋らない。
それを会議の終わりだと受け取ったのか、閉会の宣言もないのに、人々は勝手に席から立ち、扉から出て行く音がうるさく聞こえる。
突然たくさんの人々が出てきたせいで、驚いた近所の犬たちが一斉に吠え始めた。
テープはここで終わる。
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