都市近郊にある「ハーモニカ」と呼ばれる長屋住宅の入口。屋根の上にテレビのアンテナが見える。(2007年8月黄海北道沙里院 リ・ジュン撮影)

都市近郊にある「ハーモニカ」と呼ばれる長屋住宅の入口。屋根の上にテレビのアンテナが見える。(2007年8月黄海北道沙里院 リ・ジュン撮影)

 

〈住宅売買取締り現場取材〉国家住宅の闇取引に介入して賄賂を求める政府の役人 2
賄賂の提案

検閲員:で、お宅の収入は、どれぐらいですか?
支配人:ええと、私の(国からの)一ヶ月の生活費は一四〇〇ウォンです。だから、一年でだいたい一四万ウォンで、いや一万四〇〇〇ですね。

検閲員:奥さんは何を?
支配人:うちのやつは扶養(職場を持たない専業主婦)なんで、家畜を飼っているぐらいですね......。ええとそれから、七〇になる父がいます。それと、娘が一人、今○○人民委員会に入りました。

検閲員:どこだって? 人民委員会の?
支配人:○○局です。

検閲員:お宅の娘さんが?
支配人:ええ。なんか書類書いたりしてるようですけど......。

検閲員:ほほう。
支配人:本当ですよ。毎日出勤してます。さっきも書記長から電話があったが、ほら、あの人民委員会の書記長さん。

検閲員:ビョンテクから?
支配人:そう、ビョンテクさん! さっきもその人から電話がかかってきてましたよ。

検閲員:そうか。
支配人:そう。そこに勤務することになったんですよ。

検閲員:さっき見かけた娘さんが? へえ!
支配人:出勤するところだったんですよ。

検閲員:ふーん、顔をよく見とけばよかった。
支配人:そりゃあ、指導員さん、ずっとしゃべっておられたから、黙って出かけたんじゃないですか。
さて、どうしますか? あのね、正直に言うとですね、うちはあの家畜がいなければたいした暮らしができない。一〇万ウォンぐらいならなんとか(賄賂として都合)できるけど......。
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