記者:そうですか。国営商店が個人から商品を仕入れようと思っても、国営商店自体に元手がないわけですね。
店員:ええ、そうなんです。

記者:ツケはダメなんですか?
店員:ダメです。そうやってツケで品物売ってたら、お金が回収できないから。私たちがしんどくなります。

記者:そうでしょうね。
店員:ええ。課題も与えられるし、お金はいろいろ出ていくし。私たちがツケで商品を買ってくる分にはいいんだけど。

記者:そうでしょうね。郡や商業管理所が何かの理由で急に金を持って来いって要求してきたら、そのお金も持って行くんでしょう?
店員:ええ。だからツケはダメなんです。それで、私たちみたいな商店は、何十万ウォンも赤字を出すところが多いんですよ。そのお金は、販売責任者が負担するわけで、どっかから借りてくるしかないんだけど。そうでもしないと、お店はやっていけない。なんやかんやと出てくお金は多いんです。

記者:それでは、この商店で、元手として回しているお金は大体一〇〇万ウォンぐらいですか?
店員:え? 一〇〇万!?(あきれたように苦笑)

記者:だって、曲がりなりにも国家商店なんだから、それくらいの元手はあるでしょう?
店員:ここは規模が小さいから。
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