大多数の「渡江者」の実態は難民
「朝鮮民主主義人民共和国憲法」から関連箇所を以下に引用する。

(以下、引用)
朝鮮民主主義人民共和国憲法(一九九八年九月五日、最高人民会議第一〇期第一回会議にて制定)
第二五条 朝鮮民主主義人民共和国は、人民の物質的・文化的生活を絶えず高めることを、自らの活動の最高原則とする。税金が存在しない我が国で増加する社会の物質的な富は、全て労働者の福利増進に還元される。国家は全労働者の衣食住に関するあらゆる条件を提供するものとする。

第七〇条 公民は労働への権利を有する。働く能力を有する全ての公民は、自らの希望と才能に応じて職業を選択し、安定した雇用と労働条件の保障を受けるものとする。公民は、その能力に応じて働き、労働の量と質に応じた分配を受けるものとする。

第七二条 公民は、無償で治療を受ける権利を有し、高齢者及び病人、障害により働く能力を失った者や、身寄りのない老人及び子供は物質的援助を受ける権利を有する。この権利は、無償治療制度と、増加し続ける病院・療養所などの医療施設、国家の社会保険と社会保障制度により保障されるものとする。

第七五条 公民は居住及び旅行の自由を有する。
(以上、引用)

二〇〇二年七月一日、朝鮮政府は「経済管理改善措置」(注1)を施したが、この頃から権力層の市場への積極参入、国家による人民への福祉施策の実質的廃止、生産企業の動員強化、労働規律に対する司法介入の強化、家計維持の責任が男性から家庭の主婦に移る(男は給料も配給もまともに出ない職場への出勤を強要され、家庭の主婦が商売で現金収入を確保)といった新たな社会変化が現れた。
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