インタビュー 三人の女性が吐露する金正日体制への本音(5)

荷物運びや自転車修理、軽食販売など、市場での活動で現金を得ている人々にとっては、市場が混乱することは生活への打撃に直結する。写真は黄海北道沙里院(サリウォン)市の市場で荷役をする人。(2007年8月 リ・ジュン撮影)

荷物運びや自転車修理、軽食販売など、市場での活動で現金を得ている人々にとっては、市場が混乱することは生活への打撃に直結する。写真は黄海北道沙里院(サリウォン)市の市場で荷役をする人。(2007年8月 リ・ジュン撮影)

 

取材:石丸次郎/整理:リ・ジンス
■インタビュー 2 ウさん 下

貧しい人たちにより大きな打撃
Q:「貨幣交換」で最も打撃を受けたのはどんな人でしょうか?
ウ:それはもちろん庶民たちです。

Q:でも旧紙幣で一〇万ウォンを持っていなかった人には関係ないじゃないですか?
ウ:それは違います。直接的には関係が無くても、経済というのは、結局大きな商売があればこそ、小さな商売も上手くいくわけです。その小さな商売の下で仕事をする人たちもいるのです。

Q:タルリギ(注1)をやったり。
ウ:そうです。流通というのは、全ては交換の中で行われるわけです。例えばお金のない人というのは自尊心を捨てて、他の人の家に行って何でも仕事をしなければならないじゃないですか。

農作業でも、荷物運びでも、炭を作ることでもなんでもやらないと。いわば「サービス」ですよ、そうやって何とか生計を維持している人が朝鮮には多いわけです。
次のページへ ...