平壌市内中心部で何かの「行事」があるため、リュックを背負った人が地下鉄に乗れないように地下鉄運営管理局所属の兵士が取り締まっている。「整然とした平壌のイメージを壊すため」というのが、取締りの理由だ。男性が激しく抗議するも、結局入ることはかなわなかった。2011年7月 撮影:具光鎬

北朝鮮随一のデパート、「平壌第一百貨店」。どこかの企業から来たのだろうか、女性二人がにこやかな雰囲気で陳列された品物を盛んに撮影している。2011年9月平壌 撮影:具光鎬

これまで見てきたような、北朝鮮の人々の「素顔」を撮影したのは北朝鮮人ジャーナリストたちだ。彼・彼女たちは、当局に撮影が見つかれば厳罰を免れないであろうことを承知の上で、北朝鮮の真実を知らせようと取材活動を続けている。噂や憶測ではない、動画や写真という動かぬ証拠をもって、北朝鮮の人々の暮らしを記録し、発表しているのである。

北朝鮮の人々が国家だけを仰ぐ「ロボット」ではなく、私たちと同じ感情を持った人間であることを思い起こさせてくれる、内部写真100点余りが掲載された「リムジンガン第6号」がアジアプレス出版部から発売中だ。

◆リムジンガン第6号 「金正日急死と金正恩時代の行く末」 目次
特集1 金正日急死と世襲後継 民衆はどう見たか
・<緊急取材> 警戒と無関心と怨嗟 北朝鮮民衆の声を聞く
・<解説>金正恩の「苦難の行軍」を展望する
特集2 北朝鮮デジタル・IT事情最新報告
・急速に普及する携帯電話
・拡大するパソコン・IT機器の個人利用
・デジタル・ITで北朝鮮社会は変わるか
特集3 現地報告 飢える朝鮮人民軍、その実態と構造
・1 ビデオカメラが捉えた飢える兵士
・2 餓死者が出る軍隊
・親たちは泣いている   ク・グァンホ
・物乞いする軍隊、生理がとまる女性兵士   キム・ドンチョル
・3 <解説>人民軍兵士はなぜ飢えるのか


◆ 写真報告  金正恩体制下増えたコチェビ
◆ 写真報告 飢えに苦しむ「金正恩の兵士」たち

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