沖縄・辺野古で海底ボーリング調査の警備をする海上保安庁のゴムボート(撮影:吉田敏浩)

沖縄・辺野古で海底ボーリング調査の警備をする海上保安庁のゴムボート(撮影:吉田敏浩)

 

◆抗議活動を強制排除する海上保安庁の過剰警備

安倍政権は2014年6月、新基地反対の抗議活動を閉め出すために、埋め立て予定の米海兵隊基地キャンプ・シュワブ沖に「臨時制限区域」を設定しました。

これまで基地内の海岸から50メートルだった常時立ち入り禁止水域を、最大で沖合約2・3キロまで拡大し、米軍施設・区域への侵入を取り締まる刑事特別法も適用するとしています。

海上保安庁が巡視船やゴムボートを全国から動員し、浮具の内外で連日、海上保安官らが海に飛び込み、カヌー操船者を引きずり出すなどして拘束してきました。

抗議船のモーターボートから取材をする筆者の目の前でも、3人が拘束され、約40分後に解放されました。

海上保安庁は認めていませんが、拘束の際に頸椎捻挫などのケガを負わされたり、呼吸困難におちいったりしたケースもあります。

各種報道によると、全治10日の頸椎捻挫のケガを負わされた32歳の男性は、拘束されたとき、海上保安官3人にはがい締めにされ、後頭部をゴムボートのプラスチック製の硬い船底に打ちつけられたといいます。

その男性は海上保安官3人を氏名不詳のまま特別公務員暴行陵虐致傷容疑で那覇地検名護支部に刑事告訴し、2014年9月9日に受理されました。那覇地検は捜査をおこない、起訴するかどうかを判断することになります。

このような海上保安庁による強制排除は、非暴力の抗議活動に対する不当な過剰警備、暴力的警備だと、非難の声が上がっています。

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