陸上自衛隊が導入するオスプレイ17機の配備計画が持ち上がっている佐賀空港(撮影:矢野宏)

 

佐賀空港の陸上自衛隊オスプレイ17機の配備計画に反対する決起集会が4月2日、佐賀市で開かれた。県内外から参加した1600人が「勝つまで闘うぞ!」などとシュプレヒコールを上げたあと、国側が強引に配備を決めれば法廷闘争に持ち込むとする決議を採択した。(矢野宏/新聞うずみ火)

◆なぜ佐賀空港なのか
陸自に導入されるオスプレイの配備先として佐賀空港が選定されたのは2014年7月。防衛省が18年度までの「中期防衛力整備計画」で17機を導入し、佐賀空港配備に向けて県と市に協力を要請した。

計画ではオスプレイのほか、県内唯一の陸自目達原(めたばる)駐屯地のヘリコプター50機も移駐させ、最大70機が配備される。同時に、自衛隊員が700~800人配置され、「米海兵隊が利用することも考えている」ことも明らかになった。

この中期防とは別に、政府が米軍普天間基地所属のオスプレイを使用した在沖縄米海兵隊による訓練の一部を佐賀空港に移転する計画を打診したものの、地元の理解を得られず、15年10月に取り下げたことがある。沖縄では配備に反対する10万人規模の県民大会が開かれ、全首長・議長らによる政府要請がなされても配備を強行する一方で、本土では地元が反対すれば断念するという構図が鮮明になった。

だが、政府は陸自が導入するオスプレイの佐賀空港配備計画を断念したわけではなかったのだ。

ではなぜ、佐賀空港なのか。

佐賀空港は、佐賀県南部の有明海に面した干拓地・川副町に1998年7月に開港した。滑走路は2000メートル1本。開港後、低迷が続いたが、空港から半径2キロメートル以内に住宅がなく、騒音被害の心配がないことから夜間の貨物便が就航するなど、2015年度の年間利用者数は国内外計約63万人を記録した。

防衛省は、離島防衛の要として長崎・佐世保市の陸自相浦駐屯地に「水陸機動団」を新設予定で、その輸送にオスプレイを使うことを想定している。

また、佐世保港には米海軍基地があり、海兵隊の上陸作戦などを支援する「強襲揚陸艦」が配備されている。佐賀空港から佐世保港までは50キロメートルと近い。また、陸自西部方面隊総監部がある熊本市の健軍(けんぐん)駐屯地や福岡駐屯地、さらには大分にある西日本最大の日出生台演習場(4900ヘクタール)も100キロメートル圏内。さらに、北朝鮮までは760キロメートルの距離にある。

昨年6月、若宮健嗣・防衛副大臣が県庁を訪れ、空港周辺の土地33ヘクタールを購入して格納庫や弾薬庫、隊庁舎などを整備する計画案を示し、こう説明している。「九州地方の一大防災拠点としての役割・機能を担うことになる」と。

地元経済界は地域振興を期待して、オスプレイ配備を山口祥義知事に進言している。
(続く)

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