――住民への食糧配給はどうか?
「昨年から平壌市民対象の配給は廃止された。今では機関、企業所別に配給するようになった。そのため職場によって配給の量も質も異なる。一般的な職場では白米と雑穀の比率が1:9くらいだろう。給料も配給も止まった会社もある。退職した老人世帯は(配給がなくなり)厳しいと思う」

※注 90年代の経済破綻によって食糧配給制度は崩壊したが、唯一平壌だけが全住民対象の配給が維持された。いわゆる「首都米」である。平壌住民対象の配給が廃止されたのは2017年という説もある。制裁の影響によるものか経済改革の一環なのかは不明。

――富裕層、高位層への打撃が大きいというが?
「破綻、没落した富裕層がどれだけ多いか。貿易商社や(中国に輸出して来た)石炭を扱っていた会社がたくさん潰れた。自分の会社は、(中国への)労働者派遣になんとか活路を見出そうと努力している。自分のような人間が労働者の受け入れ企業を探しに中国に出て来ているが、うまくいかない。第二次朝米会談(2月末のハノイでの金正恩―トランプ会談)で、制裁が解けると皆が期待したのにダメで失望が広がった。中国のパートナー企業には朝鮮ビジネスをあきらめた所もある」

――国内に不満が拡がっているのではないか?
「もう笑うしかないでしょ。不満だらけでも口に出せないんだから」