横田基地の周辺上空を訓練飛行する米軍のC130輸送機(2018年撮影・吉田敏浩)

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◆騒音被害や事故の危険にさらされる住民

日米合同委員会の「航空管制委任密約」により、米軍は横田空域を「空の壁」で広範囲に囲い込んでいる。

民間機をほぼ締め出したその広大な空域を、米軍はC130輸送機やオスプレイなどの低空飛行訓練、パラシュート降下訓練、基地への大型輸送機や空中給油機の出入りなどに利用している。

基地周辺や訓練飛行ルート下の住民に対して、騒音被害と、墜落や部品落下の事故の危険をもたらしている。

軍事空域である横田空域は、いわば「空の米軍基地」といえる。

横田基地は東京都西部の福生市、羽村市、瑞穂町、武蔵村山市、立川市、昭島市にまたがっており、総面積は約7・14平方キロ(東京ドーム約150個相当)の広さがある。

3350メートルの滑走路があり、米空軍の第374空輸航空団という部隊が配属されている。

アメリカ本土、ハワイ、グアム、日本、韓国などにある米軍基地の間を、兵員や物資を乗せて行き来する大型輸送機(C5やC17など)や大型空中給油機(KC135)などの中継拠点だ。

すなわちアジア・西太平洋地域での軍事空輸のハブ基地である。
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