横田基地には14機のC130輸送機が配備されている。
最新型のC130Jで、全長約35メートル、全幅約40メートル、全高約12メートルのプロペラ機だ。

最大速度は時速約660キロ、行動半径は最大積載時で約3147キロである。
パイロットなどの乗員は3名、輸送できる兵員は128名である。

このC130輸送機は基地周辺だけでなく、東京、埼玉、群馬、栃木、茨城、長野、山梨、静岡、神奈川の1都8県にまたがる広大な地域の上空に、飛行訓練のエリアすなわち訓練空域を勝手に設定して、低空飛行訓練や編隊飛行訓練をしている。

この関東・中部地方にかけての飛行訓練エリアを、米軍は「横田空軍基地有視界飛行訓練エリア」と名づけている。
                           
横田基地の状況に詳しい市民団体「横田基地の撤去を求める西多摩の会」代表の高橋美枝子さんによると、最近は、C130輸送機からの特殊作戦部隊などのパラシュート降下訓練が激化している。

横田基地でのパラシュート降下訓練は2012年1月から始まった。

アラスカ州に本拠をおく陸軍の空挺部隊、沖縄の米陸軍トリイステーション基地(読谷村)の特殊作戦部隊(グリーンベレー)、海兵隊の偵察部隊などによる、数百人規模のパラシュート降下訓練が、夜間もふくめて、毎年おこなわれている。

多いときは4日間で延べ200人が降下し、高度3000メートル以上から降りる場合もある。          t続きの第14回を読む>>

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*関連図書
『「日米合同委員会」の研究』謎の権力構造の正体に迫る(創元社)吉田敏浩 2016年
『横田空域』日米合同委員会でつくられた空の壁(角川新書)吉田敏浩 2019年
『日米戦争同盟』従米構造の真実と日米合同委員会(河出書房新社)吉田敏浩 2019年

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