大阪府貝塚市でふるさと納税の返礼品にしている珪藻土のバスマットやコースターにアスベスト(石綿)が含まれていたとして厚生労働省が回収を指示したことが11月27日、一斉に報じられた。アスベスト含有の原因究明や代替品への対策はどうなっているのか。(井部正之)

アスベストが含まれており回収が決まった堀木工所製「CARACO」バスマットとコースター(厚生労働省提供)

◆当初はアスベスト「不検出」

同省の発表によれば、アスベストが含まれていたのは、同市内の堀木工所が製造した「CARACO」バスマットやコースター。2016年6月から今年2月までにふるさと納税の返礼品やインターネット通販でバスマット1万7460枚、コースター8490枚が送付または販売された。

この間の経緯を同省と市に取材した内容をまとめると、おおよそ以下となる。

発覚のきっかけは、同社が端材の廃棄物処理を委託しようとした際、産廃業者から「アスベストが入ってないか」聞かれたことだ。市政策推進課は今年2月にそう報告を受けた。

そこから回収に至るまで9カ月を要したのには若干複雑な事情がある。

同社はバスマット1枚を分析委託し、3月25日付けの報告書でアスベストの含有「なし」だったと市に伝えた。ところが、市が「念のため」手元にあったバスマット2枚を8月12日、独自に分析依頼したところ、9月8日付けでいずれも基準の0.1%超のクリソタイル(白石綿)含有が判明したのである。

2つの分析でアスベストの有無について結果が割れたことから市は判断できず、同社に対して厚労省に相談するよう求めた。その後市と同社で10月20日まで協議を重ねたという。

同省が同社から相談を受けたのは11月16日。そして同省でも改めて分析を委託した。その結果、同26日バスマットとコースターの両方から白石綿を検出した。バスマットのアスベスト含有率は基準より低かったが、市の分析で基準を超過していたことから、安全面を考慮して両方とも回収するよう指示した。翌27日に記者発表され、一斉に報じられることになった。

重量比0.1%超のアスベストについて、使用や製造、輸入、譲渡、提供が原則禁止されたのは2006年9月。禁止から14年も経って、なぜ今回のような問題が起きるのだろうか。