◆国の失策も一因

市は「代替品も分析して安全性を確認する」というのだが、そもそも今回製造メーカーと市の分析でアスベストの有無が割れた際、市は安全性の判断ができなかったではないか。今度はどのように安全確認するのか市に聞いたが、「検査するしかない。慎重を期していきたい」というだけで、それ以上明確な回答は得られなかった。

製造メーカーの堀木工所にも何度か電話で取材を申し込んでいるが「担当者が不在」で、話を聞くことができていない。

同省化学物質対策課は「製品の安全性を調べるのは当たり前。何年前に使用禁止になったと思っているのか」と憤慨していた。

しかし、危険性の高い発がん物質である以上、微量でも含有している場合に記載する義務を設けていれば、今回のような問題が生じなかった可能性がある。事実、2006年9月の原則禁止以前の材料を在庫処理として規制後に使った結果、後にアスベストを検出する同様の事案がほかにも複数起きていることを同省は再発防止を求める通知で認めている。国の失策が現状を生んだともいえ、責任は免れないはずだ。

今回の件で貝塚市は製造メーカーから返礼品を購入している消費者であり、被害者の側面があるかもしれない。だが、同時に流通したアスベストが含まれたバスマットやコースターのうち、約7割をふるさと納税の返礼品として「譲渡」した責任がある。少なくとも製造メーカーと協力して原因究明を徹底して実施させ、そのうえで安全な代替品を用意する義務があるのではないか。