◆原因究明せず代替品送付?

同省化学物質対策課によれば、製造メーカーの堀木工所は2001年に購入した「成形品」を原料として、2016年に今回問題となったバスマットやコースターを開発した。

この成形品がスレート板などと同様の「繊維強化セメント板」と記載されていたことに加えて、販売元(すでに倒産)が建材メーカーのため、同省は「建材ではないか」と推測する。また同社から、原料をカットして、成形品を含む2枚の材料を貼り合わせて、機械で成型したと説明されたという。

2001年段階では、1%超のクロシドライト(青石綿)やアモサイト(茶石綿)の使用などが禁止されていたが、クリソタイル(白石綿)は使用可能だった。この当時は日本石綿協会(現・JATI協会)が「白石綿は管理して使用すれば問題ない」と主張していた。

当時アスベスト含有の基準は「1%超」。しかも1%以下であれば、使用していても記載義務すらなかった。そのためか、この成形品の「製品安全データシート」には「石綿」「アスベスト」といった記載はなかったという。それが理由で、同社はアスベストの使用に気づくことができなかったのかもしれない。

貝塚市はバスマットやコースターの「製品安全データシート」を確認しないまま、ふるさと納税の返礼品に採用していた。同市の確認ミスではあるが、仮に調べていたとしてもアスベストの記載はなかったため、市側で未然に防ぐことは難しかったといえよう。

同省の聞き取りからは2001年購入の「成形品」にアスベストが含まれていたのではないかとの推測が成り立つ。

だが、同省化学物質対策課は「原因まではわかっていません」と話す。市政策推進課も「アスベストが混入している製品だったということしか我々にはわかりません。原因は製造者に聞いてもらわないとわからない」と困惑している。

国と市の話からはきちんと原因究明の調査がされていないといわざるを得ない。

市によれば、アスベスト含有の製品を回収後に代替品を送る予定となっており、製造メーカー側で準備を始めているという。しかし、原因が明らかにできなければ再発防止に疑問が残る。代替品に再びアスベスト含有などとなったら目も当てられない。