アスベスト(石綿)が混入した珪藻土(けいそうど)バスマットなどの回収状況が3月末で33.1%だったことが経済産業省への各社の報告で明らかになった。(井部正之)

基準超のアスベストを検出した珪藻土バスマット

◆回収率わずか1割の会社も

2020年11月以降、アスベストの含有が明らかになった珪藻土製品の自主回収を発表したのは流通数の多い順に、ニトリホールディングス、カインズ、不二貿易(北九州市)、堀木工所(大阪府貝塚市)、サントリースピリッツ、エイベクト(鳥取県米子市)の6社。回収対象は計391万966個に上る。

このうち3月末までに回収されたのは計129万5815個。回収率は33.1%だった。だが、各社の回収率は差が激しい。

もっとも回収率が高いのはエイベクトで、124個販売したうち、104個を回収済み(4個1組の販売だが、実個数を記載)。回収率は83.9%。これはインターネット通販サイトによる販売で購入者に連絡がつきやすいうえ、販売数も少なかったことが影響しているのかもしれない。

エイベクトに次いで回収率が高かったのはカインズ。販売した29万2062個のうち21万2769個を回収し、72.9%の回収率だ。同社の場合、購入した会員への連絡も積極的に行ってきた結果だろうか。

ちなみに同社によれば、5月12日現在で22万4223個を回収済みで、回収率は76.8%まで上昇。8割に迫っている。

逆にもっとも回収率が低いのは堀木工所。唯一国内で製造してアスベスト混入が発覚した同社は回収率わずか10.8%。流通のほとんどは貝塚市のふるさと納税で返礼品として利用されたもので、連絡先なども把握し直接通知しているはずだが、3万3475個のうち3630個しか回収できていない。

同社は他社の国内生産品を代替品として送付し、その箱に回収品を入れて着払いで返送してもらっているという。ところが、回収が思うように進んでいない。貝塚市政策推進課は「私どもは早急にとしており、半年以内にはといっているのですが、国内生産品の需要が高まっているなかでなかなか製造が追いついていない。1年から1年半掛かると聞いている」と困惑気味だ。堀木工所にも連絡したが、担当者不在で話を聞くことができなかった。

次がもっとも販売数の多いニトリで、355万4073個のうち106万648個で回収率29.8%。同社は5月27日に回収が114万個超で回収率が32%超と回答した。同社はテレビCMをしたり、会員への直接通知もしているが、カインズとは大きな差が出ている。

いずれにせよ回収率の低い会社はより一層の努力が求められよう。