
◆「停戦か、戦闘継続か」 複雑な思い
武器不足が伝えられるなか、現場の状況を聞いた。
「82mm迫撃砲弾から、より大きな口径のあらゆる種類の砲弾が不足しています。多連装砲のほか、ハイマースのような高度な兵器、そして航空戦力。あと、物資や兵員を運ぶ車両なども必要です。なによりも、兵士が足りません」
「領土を失う形になっても“停戦”か、領土防衛のために戦闘継続か」について問うと、苦渋の表情をにじませながら、こう答えた。
「正直なところ、わかりません。もちろん最後まで戦うべきと思いますが、兵士が足りません。それが困難さを増大させています。もちろん、領土を失いたくはありません。領土を守るための戦いで、兵士だけでなく、市民もたくさん命を落としましたから。これまでの尊い犠牲を無駄にして、領土を簡単に手放すことは、やはりできません」


これまで何人ものウクライナ兵に「停戦か、戦闘継続か」の質問をしてきた。答えはさまざまだし、心のうちにある思いをカメラの前で語るのにとまどう兵士もいる。侵攻当初の士気が高かった頃と、戦況悪化で犠牲が拡大し、心理的にも憔悴した今とでは、心情も違ったものになる。仮に「停戦合意」に至ったとしても、ロシアは将来にわたってウクライナにずっと干渉しようとするだろう。
「停戦か、戦闘継続か、の問い自体が間違っている。たとえ“停戦”しても、その間に、ロシアは武器と兵力を補強する。再び攻めてきたときに、誰が安全を保障してくれるのか」
なかには、そんな辛辣な声もあった。

























