今回撮影したカット数は全部で二五〇あまりに及ぶ。スチール写真で、北朝鮮の庶民の日常をこれほど赤裸々に撮ったのは非常に珍しい。一〇月後半、国境の川・豆満江を渡って中国に出て来たと連絡があり、私は急きょ延辺朝鮮族自治州に会いに行き、写真を受け取った。
http://www.asiapress.org/apn/vip/post_124-3/■やせ細る兵士たち
(別記事「内部記者が撮った! 北朝鮮最新事情 1」を参照のこと[リンク先を参照した後この記事に戻るには、ブラウザの戻るボタンを押してください]。)

チャン記者の撮った写真を見て胸が痛んだのは、兵士たちの痩せようだった。
まだ二〇歳にも満たないと思しき若い兵士たちの首周りと二の腕の細さ、ぶかぶかになってしまったズボンとシャツ......。隣国の若人たちは青春のときめきを感じることもできずに、空きっ腹を抱えて一○年も軍務に就かねばならないのである。
昨年は春先から食糧事情がひどく悪化していたことは、既報記事「08年食糧危機の実態と背景を探る 1/」で詳しく報告した(リンク先を参照した後この記事に戻るには、ブラウザの戻るボタンを押してください)。
農業政策の失敗、国際穀物価格の上昇や、毎年約四〇縲恁ワ〇万トンあった韓国の支援を拒否したこと、政府の市場への干渉、権力者周辺の大規模商売人たちによる穀物価格の操作などが原因だ。

軍隊にレンズを向けたチャン記者は、最優先に食糧が与えられるべき兵士の苦境について次のように解説してくれた。
「春先から、軍の部隊の姿を見かけることが少なくなった。動くと腹が減るからと、訓練や作業を中止して外出もさせず幕舎に待機させていたからです。
若い兵士に聞くと、一食が小さなジャガイモ五、六個だけだと言うんです。栄養失調になるのも無理はない。

私の見たところでは、末端兵士の三〇縲恷l〇%が栄養失調ではないか。本当はたくさん食べなければならない年齢なのに食べられなくてかわいそうだ。腕、足、顔が全部へこんでガリガリです。
親たちは、息子を軍隊に送らせたくないと泣いています。
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