政治家は自国の民の腹を満たしてこそ威信が上がるものだというのに、将軍の権威のために自画自賛ばかりで、人民たちにはひもじい思いをさせるようでは面子が立たないと考えないのか。
■米国との対話のみに過剰に力を注ぎ、食糧解決の国際的な環境を単純化してしまった結果、春の端境期という一番大事な時に、食糧を得るチャンスを逸した点も原因のひとつに挙げねばなるまい。

朝鮮政府はなぜ、あの「苦難の行軍」期に大量の餓死者を出しながらも、ひたすら核兵器を開発し、米国との対話実現という政治観念にこだわっているのか。それは「表面上は反米を装い、本心は親米を追求する」という事大主義的な二重性による。
米国に原因があると考える者もいるようだが、筆者の見解はこれとは異なる。今年で建国六〇周年、還暦を迎える朝鮮は、これまでソ連と中国という大国の間での「二股外交」をしてきた程度にしか外交の経験がない。

そのせいか「主体」「自主」という、人民の目をくらませる手法を愛用する。これが、何かというとすぐに頭に血が上る朝鮮の事大主義外交の正体だ。今はソ連がないので、米国がその代わりになっているが、米国がこんな「危険極まりない核という結納品」を喜ぶはずもなく、中国の疲れもピークに達したようだ。

「核」ひとつをチラつかせながら、哀願半分、脅し半分の対米「崖っぷち求婚外交」などやめにして、国際社会の信頼を構築し、多様な価値を選択すべきである。そうして、どんなに外交環境が変化しようとも、対話と協力のチャンネルが滞らないようにすれば、食糧もそれ以外の問題も全て解決するのだ。
仮に「核」が終わったとしても、次に「人権」が待ち受けているのが「朝鮮問題」ではないか。
(つづく)

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