Q:女性の身体捜索は女性の取調官がしますか? 家族の面会は可能ですか?
A:女性の身体捜索は女性の取調官がします。保衛部では特別な人以外は、家族は面会ができません。保安署(警察署)ならば可能ですが。

Q:保安署では家族が面会に来た時、賄賂を使って連れて帰ったりすることはありますか?
A:はい、あります。それで出て来られた人もいます。書類を(正規のものとは)違う方法で作成するようです。

Q:保安署の拘留場で六ヶ月拘束とは長いですね。そこでの生活について聞いたことがあるのですが、一日中あぐらの姿勢でいなければならないとか。
A:朝六時に起床して午前に一〇分、午後に一〇分の運動時間があります。それ以外の時間は、ずっとあぐらの姿勢でじっとしていなければなりません。

少しでも動くと、牢屋の格子の間から手を出すよう命じられ、棒やほうきの柄で叩かれます。
私は女性ですからそれでもましでしたが、男たちの場合、拘留場の責任者の言うことを聞かないと、同じ囚人に殴らせるんです。
六ヶ月もそんな生活をしていれば身体が悪くなることは言うまでもないでしょう。

Q:食事はどのようなものが出ましたか?
A:トウモロコシのご飯。

Q:量は十分でしたか?
A:十分だったかって?(苦笑)。一食に大きいスプーンで2さじぐらいです。それに野菜の塩漬けの汁か、たまにはトマト汁、ナス汁が出ました。

Q:男女は別々ですか?
A:はい、拘留場は同じですが、部屋は別々です。

Q:一部屋の定員は何人ぐらいでしたか?
A:私がいた時は、狭い部屋に一〇人ぐらい入れられていました。満員です。

Q:皆が脱北した人ですか?
A:脱北した人もいれば、人身売買や殺人を犯した人もいました。一番多いのが脱北者です。

Q:拘留場では労働をさせられましたか?
A:拘留場では労働はさせません。ただ閉じ込めるだけで、陽の光も見られない。
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