マオイストのロルパ郡女性組織のメンバーたち。前列右端が”ヨジャナ”。タバン村で最初の女性ゲリラとなった”ジョバンサリ”はヨジャナの妹である。(オンサリ・ガルティ・マガール提供)

マオイストのロルパ郡女性組織のメンバーたち。前列右端が”ヨジャナ”。タバン村で最初の女性ゲリラとなった”ジョバンサリ”はヨジャナの妹である。(オンサリ・ガルティ・マガール提供)

 

ジョバンサリは、人民戦争が始まってからタバン村の最初の犠牲者となったラリの影響で党活動を始めた。ラリは当時、マオイストの女性組織のメンバーだった。ジョバンサリに党員資格を与えたのはゴレだった。1994年6月のことである。

ジョバンサリがタバン村で最初の女性ゲリラであることを知ったのは、この連載のなかで詳しく書いた "ウシャ"の話からだった。当時、ロルパのマオイストの武装グループには女性はまだ少なく、ウシャのように女性組織や学生組織の活動家が武器を持つことが普通だった。

ウシャとは異なり、ヨジャナもジョバンサリも学校に行ったことがなかった。その理由を、ヨジャナはこう語った。
「私たちは2人姉妹でした。私が小さいころ、たいていの家では娘を学校に行かせてくれませんでした。そのうえ、私が12歳で、妹が9歳のとき母親が突然倒れて、1週間後に亡くなったのです。当時3歳になる小さな弟もおり、私たちが弟の面倒をみたり家事をしたりしなければなりませんでした。父はその後再婚し、私たちは学校に行く機会を逃してしまったのです」

ジョバンサリは19歳のとき、ラリの影響で党の活動に参加するようになった。その後、3歳年上の姉のヨジャナも党員となった。マオイストが人民戦争を始める10ヶ月ほど前のことだった。ヨジャナは話す。

「ラリの影響で党員となった女性がタバン村には大勢います。そのラリが村の川原で警察に殺された翌日、村のマオイストの党員とその家族44人が家を離れて山に逃げたのです」
(つづく)


【連載】 ネパール マオイスト・女性ゲリラたちの肖像

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