![「鳥の巣」に貼られた巨大な禁煙マーク 2015年6月1日 北京オリンピック公園 撮影 宮崎紀秀](https://www.asiapress.org/apn/wp-content/uploads/2015/06/20150602_001.jpg)
巨大な禁煙マークがはためいたのは、あの「鳥の巣」だった。
「鳥の巣」とは2008年の北京オリンピックで建設された国家体育場。北京の発展と誇りを体現する象徴的な建物だ。その「鳥の巣」が巨大な禁煙マークをまといちょっと滑稽にも見える姿を曝したくらいだから、北京市も本気なのだと思わざるを得ない。
![「副流煙から子供を守るのも重要な狙い」2015年6月1日 北京オリンピック公園 撮影 宮崎紀秀](https://www.asiapress.org/apn/wp-content/uploads/2015/06/20150602_002.jpg)
6月1日から「北京史上最も厳しい」とまで称される喫煙規制の条例が施行された。これからは公共の場所、レストランや娯楽施設などでも禁煙。屋根のある所 ではほとんどタバコが吸えなくなる、とまで例えられている。子供を副流煙から守るため学校や小児科の周囲では屋外でも禁煙となる。行列でタバコを吸えば 50元(約1000円)の罰金対象となるそうだ。
![「史上最も厳しい禁煙令」は守られるか? 2015年6月1日 北京オリンピック公園 撮影 宮崎紀秀](https://www.asiapress.org/apn/wp-content/uploads/2015/06/20150602_003.jpg)
何でも世界一が大好きな中国も、さすがに喫煙者が3億人を超えるというタバコ大国世界一の称号は、あまりに時代遅れと気づいたらしい。2008年のオリン ピック招致以来、世界の国際都市と肩を並べようと日々涙ぐましい努力をしている首都北京だが、今度は禁煙運動を盛り上げ嫌煙トレンドも先進国並みにしよう と決意したわけだ。
しかし、これまでは群衆の中であろうが狭いエレベーターの中であろうがお構いなしに紫煙を燻らせていた北京っ子たち。大人しく禁煙ルールに従ってくれればよいのだが。