長安街をくぐる地下道。昼でも薄暗い。 2014年9月4日 北京・永安里 撮影 宮崎紀秀
長安街をくぐる地下道。昼でも薄暗い。 2014年9月4日 北京・永安里 撮影 宮崎紀秀

 

この街で地下道を避けるわけにはいかない。

北京には地下道が多い。なぜなら東西を横断する自慢の大通り・長安街があるからだ。地下道は、人がその長安街をくぐって渡るためのものだ。車を停止させる信号ではなく、庶民に階段を上り下りさせる通路を作ってしまうところが、いかにも上から目線の中国風の着想だと思う。

10車線はある長安街を横切る地下道は長い。その長く薄暗い空間に足を踏み入れるのは、今でも緊張する。盲目の男性が楽器を弾いて施しを求めたり、ホームレスが雨風をしのいでいたりすることがあるからだ。

それは絢爛なビルがたち並ぶ地上とは違う北京のもう一つ姿だ。陽の光に輝く出口は、まるで彼らと地上の世界を隔てる扉のようにも見える。

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