珪藻土バスマットやコースター計355万個超の自主回収を続ける家具大手・ニトリホールディングスは取材に応じ、アスベスト検出の原因を明かした。(井部正之)

アスベストを検出した珪藻土バスマットなどの自主回収を続けるニトリ

◆原料から「検出せず」?

同社は2020年12月18日、珪藻土コースター1製品からアスベストを検出したとして、自主回収を発表。続いて同22日、2016年12月4日から2020年12月16日まで販売されていた珪藻土バスマットとコースター計9製品(当初発表の1製品含む)からアスベストを検出し、回収対象は計241万3591個に上ると追加公表した。

さらに同25日、アスベスト検出が計18製品だったとして計355万4073個の回収へと拡大した(同一工場で製造の未検出5製品含む)。

ホームセンター大手・カインズ(埼玉県本庄市)や、製品を輸入して国内45社に卸していた不二貿易(北九州市)なども含めるとすでに60超の珪藻土製品からアスベストが検出され、回収対象は400万個近くに達する。その9割超を占めるのがニトリの製品である。

1月28日、自主回収最多の同社が筆者の取材に応じた。対応してくれたのは同社執行役員で広報部マネージャーの松島俊直氏である。

似鳥昭雄会長らによる12月26日の謝罪会見でも明らかにされているが、同社が珪藻土製品の生産を委託していた中国の工場は2社あった。ただしアスベストを検出したのは1社の製品だけで、「その工場以外からはいっさい検出されてない」と松島氏は説明する。

その会社はアスベストと関係ないが、「品質があまりよくない」(松島氏)ため生産委託を中止した。その後この工場は閉鎖していたという。

「その工場は閉鎖されているんですけど、できる限り調査しようということで、我々の関連会社の人たちが工場のなかを見せていただいて、調査もできるかぎりやった。(工場内で採取・分析した)1つひとつの原料については(アスベストは)入ってなかった」(同)

ところが、思わぬところでアスベストの検出があった。

「かくはん機のそばに練り物状の小さい山のようにたい積しているものを念のために持ってきたら含まれていた」(同)

検出したのは製品から見つかったのと同じ、アスベストの1つ、クリソタイル(白石綿)だった。

この工場は建材も扱っていたため、「推測として、建材の一部なんかをちょっと残ったものをドロドロにして使ったと見受けられる」(同)。

断定まではできないが、製造時にアスベストを含む建材の端材のようなものが混ぜもの的に使われていた可能性があるという。

1月20日、同社は調査結果を厚労省に報告済み。今後自主回収と再発防止に全力で取り組むとしている。