◆中国は密輸を厳重取締に転換
両江道の協力者A氏は10月上旬、最新の密輸状況を次のように報告してきた。
「以前とはかなり変わった。中国との関係に特段問題があるようではないが、密輸ポイントは監視地域になり、中国側で監視カメラも新しく設置したと聞いた。公安の取締りが厳しく、身動きがとれずにいる。
密輸の度に事故が起こっており、逮捕者も出ているし、車両や密輸品の押収が頻繁に起きている。10月5日にも(車両)部品が入ってくる時に辺境防衛隊(国境警備隊)の取締りに引っかかり、(中国側の業者が)一斉に逮捕されたそうだ。今は賄賂も通じないという。今、長白側から『国家密輸』で入ってくるものはほとんどないだろう」
これまで目をつぶってきた中国側が、密輸を一切容認しなくなったということだ。
◆公然と制裁違反する中国の意図は?
中国は車両の密輸を封じる一方で、制裁違反の「公式」貿易を容認している。矛盾しているように見える方針転換の裏にはどのような意図があるのか?
ひとつには、ロシアのウクライナ侵攻を機に、朝露関係がこれまでになく近づき、かつ軍事物資の運搬などロシアによる制裁破りが公然化したことがあるだろう。いうまでもなく、ロシアも中国も国連安保理常任理事国の一員だ。当然、制裁を履行する立場にあるが、国際関係が大きく変化し、朝中露の結びつきがこれまでになく強まる中で、独自に部分的な制裁緩和に踏み切ったとみられる。
2017年の経済制裁強化によって、北朝鮮経済に大打撃を与えた鉱物資源の輸出についても朝中間で新たな動きが出ている模様だ。これについては別途に報告する。
※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。
























