ビルマの民族と宗教(中)

※お断り ミャンマー(ビルマ)入国取材の安全を期して、宇田有三氏は「大場玲次」のペーネ  ームを使用していましたが、民主化の進展に伴い危険がなくなりましたので、APN内の記事の署  名を「宇田有三」に統一します。
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【マンダレーの対岸ザガイン州には数多くの僧院が建ち、僧侶たちが日々修行に励む】
ビルマの人口の9割近くは、仏教徒である。
仏教といっても、日本とは異なる南方上座部仏教である。
ビルマ仏教徒の男性は、一生に一度、必ず僧門に入る。
軍事政権下のビルマであっても、仏教は社会である地位を保っており、移動の自由を制限されているビルマの人でも、参拝旅行には大手を振って行くことができる。

また、各地を訪れるとまず、現地の人に「どこどこの有名なパゴダ(仏塔・お寺)にお参りしたか」をよく尋ねられる。
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【「表」の信仰である戒律の厳しい上座部仏教がある一方、「裏」信仰ともいえる「ナッ神」のお祭が各地で開かれる。マンダレー郊外のタウンビョン祭りにて】
仏教徒の次に多いのが精霊信仰(アニミズム)。
それにキリスト教徒、イスラム(ムスリム)教徒、ヒンズー教徒と続く。
もっともこれらの宗教はそれぞれ5%にも満たない。
ビルマは大きく分けて7州7管区あるが、そのうちチン州とカヤー州へは外国人の立ち入りは原則認められていない。
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