ミャンマー(ビルマ)軍事政権の最高意思決定機関であった国家平和発展評議会が30日、正式に廃止され、「新体制」への移行が完了した。
ミャンマーの国営メディアが伝えたところによると、30日に開かれた連邦議会の冒頭で、タンシュエ議長が署名した国家平和発展評議会の声明が読み上げられた。

4月1日付の国営紙「ミャンマーの新しい灯」に掲載された「国防治安評議会」メンバーの写真。軍事政権から「新体制」への移行完了が正式に宣言されたが、軍服姿の現役軍人5人以外の文民もほとんどが元軍人

 

声明は、「2011年1月31日施行のミャンマー連邦共和国憲法に基づき組織された新体制に立法権、行政権、司法権を移譲し、3月30日の連邦議会での宣誓をもって、国家平和発展評議会は廃止される」としている。州・管区、県、郡など各行政単位に置かれていた評議会も廃止され、新体制に移行する。

その後、連邦議会で大統領・副大統領就任の宣誓がおこなわれ、テインセイン大統領を首班とする新政府が正式に発足した。議会には、新国軍司令官としてミンアウンフライン大将が、また新国軍副司令官としてソーウィン中将が出席。新政府の大臣・副大臣も正式に任命された。
新体制では、「国防治安評議会」が強い権限を持つことが憲法で規定されている。

「国防治安評議会」は、テインセイン大統領、ティンアウンミンウー副大統領、サイモウカム副大統領、シュエマン下院議長、キンアウンミン上院議長、ミンアウンフライン国軍司令官、ソーウィン国軍副司令官、フラミン国防大臣、ワナマウンルイン外務大臣、ココ内務大臣、テインテー国境担当大臣の11人で構成される。

このうち国防大臣、内務大臣、国境担当大臣には国軍司令官が指名した現役の軍人が就任。また、その他の人物も、少数民族のシャン人で医師のサイモウカム副大統領以外は全員が元軍人であり、新体制も軍人中心の運営になることに変わりはない。
【赤津陽治】